「地縛少年花子くん」で、ヒロインのヤシロこと八尋寧々ちゃんの寿命について考察してみました。
ヤシロの寿命が尽きるのはもうすぐ…
ヤシロの寿命は1年未満…死期が近いと、ふつうの人間でも怪異が見えたり契約できたりするそうです。
花子くんは、ヤシロに初めて呼びだされた時からヤシロの寿命のことを悟っていました。
ヤシロが死ぬ原因は?
ヤシロが死ぬ原因については明確には書かれていないものの、花子くんの発言から推測すると
怪異がこの世に出てこないように生贄になり死亡する
だと思われます。
ヤシロ達が住む町には、あの世と繋がる穴が存在していました。そこ怪異が湧き出てくるのですが、鎮めるために昔は生贄(いけにえ)を捧げていたそうです。
代々、生贄として捧げられていたのはヤシロの親友である葵(あおい)ちゃんの家系「赤根家」でした。
え…なんで葵ちゃんじゃなくてヤシロが生贄で死ぬの?
おそらく、ヤシロは当代のカンナギだからだと思われます。
いわゆる巫女さんですね。
あおいちゃんの「赤根家」では、代々カンナギを育てていました。
一方でヤシロは、七不思議である花子くんと縁を結んでいるという意味でのカンナギだと思われます。
単行本14巻にて、輝が茜くんに「七不思議は学園を守護する七つの柱」と言い、それに対して茜くんが「柱って…まるで神様でも数えるように言うんですね」と言っています。つまり七不思議である花子くんは、神様のような存在であるのでしょう。
という事で、アオイちゃんとヤシロは同じカンナギでも、少し意味が違うのだと思われます。
花子くんはヤシロの寿命を延ばそうとした
エソラゴト編でも、花子くんはヤシロの為に寿命を伸ばそうと奮闘しています。
やり方はちょっと強引です。七不思議4番・シジマサンの権能である、絵の中の世界にヤシロを閉じ込めようとします。
しかし、花子くんの本当の願いは、絵という虚構の世界にヤシロをとどめておくことではなく、「ヤシロに生きていてほしい」というものでした。
余談ですが、「生きてほしい」と言う花子くんの頭には、帽子が乗っていません。
花子くんの帽子が無い状態=本音を言うことに繋がっているのではないでしょうか。
告白の木の時もそうでしたが、帽子をとった花子くんはいつもと違って素直ですよね^^
葵ちゃんが代わりの生贄になるも…
七不思議6番・死神は、学園に怪異がはびこるのを納めるため、赤根家の娘であるアオイちゃんを連れ去り、生贄にしようとしました。
アオイちゃんが生贄になることで、代わりにヤシロの寿命は伸びるはずでした。しかし、ヤシロは親友のアオイちゃんを助けます。
ヤシロの寿命が本当に尽きるのは〇〇の時
ヤシロの寿命はあと少しだけど、いつどんなタイミングで死んでしまうの?その答えが第95話で明らかになりました。
七峰桜いわく、ヤシロの寿命が尽きるのは七不思議すべての依代を壊した時なのだそうです。
依代まとめ
今まで壊された依代をまとめると、
(2番)ミサキ階段・ヤコ ▶︎ ハサミ
(4番)美術室のシジマ ▶︎スケッチブック
(5番)16時の書庫・土籠▶︎ 月の石
(6番)死神・薄暮 ▶︎スミレちゃん
一方で、依代がまだ壊されていないのが3つ。
- 1番の時計守 (茜くん含む3人)
- 3番のカガミジゴク (ミツバ)
- 7番の花子くん
この3体の依代については、まだ明確にはなっていません。
3番の依代は、先代カガミジゴクの時は境界の天井にありました。しかしミツバが3番に代わってからは依代も変わってしまった可能性が高いです。というのも、依代は七不思議にとって「一番大切で守りたいもの」が選ばれるから。
残る七不思議の依代は何なのか…今後の展開が気になりますね。
花子くんの依代は…
「花子くんの依代はツカサくんなんだ…」と、
だけど個人的には、花子くんの依代ってツカサじゃなくてヤシロなんじゃないのかな?と推測しています。
理由の一つは、「ツカサの封の印は色が違う」からです。
依代の封印マークは黒い札に白文字で「封」と描かれています。
一方ツカサの頬にあるのは、黒い札は同じですが「封」が赤で描かれているんですよね。
これは意図的に「ツカサは依代じゃないよ〜」という意味で使い分けていると思われます。
そして理由の二つ目は「花子くんの記憶は断片的にしか残されていない」からです。
月刊Gファンタジー2023年5〜6月号「前兆編」で、花子くんは過去の記憶を徐々に思い出しています。
しかし、覚えている記憶はかなり断片的。
個人的には、花子くんの頬にある「封」の印は、自分の記憶にフタをしているのではないかと思われます。
個人的には、花子くんの封の印が解かれたとき、ヤシロの首筋に「依代」の札が…という展開になるんじゃないかと予想しています。
そうすると、七峰桜が「ヤシロの寿命が尽きるのは七不思議の依代すべてを破壊したとき」と言っているのも合点がいきます。
【予想】ヤシロの寿命は七不思議の力で復活する?
葵ちゃんの彼岸行きを阻止したことで、延びるはずだったヤシロの寿命は元どおりになりました。
先述しましたが、七峰桜が言うにはヤシロの寿命が尽きるのは、七不思議すべての依代を破壊したときだそうです。
しかし、ヤシロはヒロイン…読者としては、なんとか生き延びてほしいですよね。
そこで、今後ヤシロが生き延びる方法について、個人的に予想してみました。
【予想1】1番と6番の力を使って生き延びる
まず、ヤシロは「死を回避する」のではなく「一旦死んだのち、生き返る」のではないかと推測しました。
第1話の〆言葉がヒント?
第一話、ヤシロと花子くんが縁を結んだときの言葉ですが、
こうして 私は出会ってしまった
黄昏時、茜の斜陽が差す教室で
この世ならざる怪異の少年と
黄昏を別の言い方にすると、薄暮(はくぼ)になります。
偶然か必然かはわかりませんが、七不思議6番「死神」の名前も薄暮だということがわかっています。(スミレちゃんがそう呼んでた)
そして「時、茜の…」は、時を司る怪異・茜くんのことを示しているのではないでしょうか。
そして、斜陽=太宰治の「斜陽」に掛けているのであれば、叶わないはずの恋を叶えるとか、滅びの美しさ…といった部分を投影しているのかもしれませんね。
ヤシロと6番はまだ出会ってない
6番の「死神」こと薄暮は、依代となっていたスミレと100年越しに再会することができました。
そしてスミレは薄暮に「(依代を壊せないときは)あなたが 寧々を説得してね」と言います。
結局のところ、依代は薄暮の手によって破壊され、ヤシロは現実に戻ることができました。
今後は薄暮とヤシロが出会い、スミレちゃんについて話し合う展開が予想されます。
そして薄暮(死神) は生者には死を、死者には生を与える怪異です。
依代を自ら壊し、生死を操る力は小さくなってしまったけれども、ヤシロの力になってくれるだろうと思います。
他の七不思議も、ヤシロの事が好きみたいだしね!
【予想2】土籠先生が助けてくれる
生徒の過去も未来も記されている本が収めてある「16時の書庫」その管理人である、元5番の土籠先生。
花子くんの単行本3巻にて、土籠先生は花子くんをはじめ、学園の生徒の秘密をすべて知っている様子でした。
そんな土籠先生ですが、ヤシロに対してこのように話しています。
- 基本的に未来の改変は無理
- 花子くんは未来を変えた唯一の人物
- 土籠先生なら未来の改変ができる
- 未来を改変したら土籠先生は消されてしまう
つまり、土籠先生は未来をかえることができるんです。
花子くんの事を大事に思っており、未来を知っておきながら死なせてしまったという後悔があります。また、花子くんの事を大切に思っているヤシロの事も、かなり気に入っている様子です。
もしかしたら土籠先生は、花子くんとヤシロを救うために身を呈して未来をかえるのかもしれません。
その他ヤシロについて考察
ヤシロこと八尋寧々ちゃんですが、キャラクターにも特徴がありますよね。
- 髪型は白く、下の方は緑
- 勾玉のヘアアクセサリー(通称:ツノ)
- 大根あし
- 水に濡れると魚になる(人魚の鱗の呪い)
髪型の色も、おそらく大根の色合いにしているんじゃないかな〜と思います。
花子くんに昇天大根ヘアにされた時は吹き出した(笑)
大根には「純白」「適応力」「穢れを祓う」という意味合いがあるそうで、ヤシロのイメージにピッタリですね!
また、大根は春の七草「スズシロ」のことを指すので、七という数字とも繋がりがあります。
そして花子くんは、京都と繋がりが多い物語です。葵祭り(葵ちゃん)、陰陽師などなど…
陰陽師と言えばこちらの陰陽太極図。マガタマのヘアアクセサリーは、陰陽太極図からきているのかも。
そして陰陽太極図はその形から、陰陽魚とも言われています。ヤシロが水に濡れると魚になる、という設定は陰陽魚からきているのかもしれませんね。
そして京都には、秀吉の妻・寧々の名前が元になった「ねねの道」があります。「八尋寧々」という名前の由来になっているのかも。
ヤシロには生きて幸せになってほしい!
寿命が残りわずかとなったヤシロですが、どうにか生きて幸せになってほしいです。
余談ですが、ヤシロは漢字で「八尋」で数字の8がついています。
さらにヤシロは神様が宿る場所である社(やしろ) にも掛けているとすれば、ヤシロが世界を救ってやんよ!的な結末になるかもしれませんね。
それでは、また花子くんについて色々と考察していきたいと思います!
最後まで読んでくれてありがとう!